〜友成本感想の間(7)〜
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★ジョイノベルス
 なかなか見かけない叢書だが、はっきりいって傑作揃い!どの作品も筆がノリノリで、これを見逃す手はないぞ。興味が薄くとも、安く見かけたらおさえてよいのではないでしょうか。

◆魔族創世記 有楽出版社・ジョイノベルス 1987/11/15発行
 夢魔に犯され続けた女がおぼえのない妊娠をした。魔族の者に孕ませられたのである。あやつられた女は自らの体をも貪り食い、胎内の生命は女の腹を食い破って飛び出した。魔族の子は急激な成長をつづけながら、魅入らせた人間どもを貪る……。

 「魔物による種付け」ってやつ、伝奇エロには多いですね。んで、これはその「魔族と人間の合いの子」のお話で、「超次元体である魔族が、いやいやながらも人間に種付けして、3次元世界に魔族の王子を誕生させる」という設定。なんですが、魔族の子の主観は描かれず、「魔族に魅入られ嬲られ死んでいく」人間たちに焦点をしぼった描写に終始しているのが特徴的だといえましょう。1章に1人ずつネチネチと魅入られ犠牲になっていくため、そのぶん描写がゲロゲロです。嗚呼。
変態ダメ人間代表・木田の、乱歩「盲獣」における名シーン「芋虫ゴーロゴロ」も凌駕した素晴らしいお遊戯から。
頭から、バスタブに跳びこんだ。ドップという、執こい音がした。そして血肉汁スープの表面が、ねっとりと大波を打ち、飛沫を飛ばした。
ゴキブリの魔に体を乗っ取られた潤子:★★★★★
木田の肉汁遊泳:★★★★★
悪魔に犯され破壊された女たち:★★★★★

◆魔族狩り 有楽出版社・ジョイノベルス 1989/05/25発行
 恩讐を胸にクーロンの阿片窟に向かった男が、魔にとりつかれて日本に戻ってきた。魔術研究家の雄高は男の狂態を目撃し、霊媒の百合子とともに魔にたちむかう。雄高は、サンシャインシティに百合子が開けた魔界への道から悪魔を祓いに向かうが、魔界からも下級悪魔が地上に溢れてきてしまって……。

 あらすじはこう簡単に言えてしまうのだが、とにかく筆の運びがすばらしく、友成作品の中ではかなり高い完成度を有するもの。小説としての面白さ、という意味では最もオススメできるものだと思います。だいたい、ラストがしっかり意味のあるものだなんて!また、読んではじめてわかることには、雄高のキャラ設定がかなり極悪です。友成作品で「惨事に無関心」であることがこれだけ不気味だとは……。
雄高は、百合子がヒドイ目にあっても「ああ、そう」ってなものなのです。
生きようが死のうが、嬉しかろうが哀しかろうが、苦しもうが楽しもうが、所詮は瑣末なことでしかないではないか。
雄高の大活躍:★★★★★
巻き込まれる百合子:★★★★★
おお、意味のあるラストだ!:★★★★★

◆淫夢魔 有楽出版社・ジョイノベルス 1990/10/25発行
 小太りエロ富豪の若妻に淫夢魔がとりついたという連絡を受けて祓いに向かう雄高&百合子。しかし、若妻の胎内には既に淫夢魔の子種が宿っていて……。

 「謎の触手が女性を襲うエロネタ」をはじめて考えた人は表彰されていいんじゃないか、と常々思っているのだが、本作もそういう話。淫夢魔、というからにはインキュバスが出てくるのだけれど、麗しき男性の姿形ではなく、緑の触手ウネウネな悪魔さんなのである。後半、獣と化した若妻が暴れ狂い、街中での惨殺シーンが繰り広げられるあたりにグロシーンは出てくるが、基本的には触手系エロネタのオンパレード。インキュバスという設定がある以上、出てくる人出てくる人あっという間に淫液飛沫いてなんとやら、ってな感じ。おそらく最もエロ度が高い作品であると思われる。そしてまた、雄高の悪魔祓いが前作同様ムチャクチャ。はっきしいって、とっても面白いです。読まなきゃウソです。
本当に面白い表現は引用できないもんで。
下腹部を押すと、しこりがあった。インキュブスの子だ。この世界に害をもたらすために、生まれて来る……
若妻の発情:★★★★★
やっぱり犯られそうになる百合子:★★★★★
若妻大暴走:★★★★★

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